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『もうあの手紙には気付いたかな。』

人々が忙しなく通り抜ける通りで立ち止まり見上げた空はもうすっかり暗く、
月が高い位置まで上っていて。
得体の知れない俺の事を拾ってくれた、優しくて男前で可愛くて
強気だけれど少し泣き虫なご主人様はもう恐らく帰宅している頃だろう。


君の元を去ることを告げた時にもし傷ついたバイオレット色の瞳
に見つめられたら…、行かないでくれと引きとめられてしまったら…
決心はきっと鈍ってしまう。
そんな自分勝手な理由で直接何も伝えずに手紙だけを残して去るという非常識で酷な
手段を選んだ。

『手紙読んだら…俺が戻らない事を知ったらブン太は泣くだろうか。』

きっと泣くだろう。そう考える一方で
俺には君の涙を拭う事が出来ないのだから、泣かないで欲しい。とも思う。
泣いて泣いて忘れられてしまうくらいなら、身勝手な俺を怒って、恨んで、
憎しみの対象としてでも良いから決してその心から追いださないで欲しい。
彼へ残した"さよなら"の手紙で忘れても構わない告げたのに忘れて欲しくは無いと
願う。

そんな矛盾した心と感傷を振りきる様に俺はペットから幸村精市へと戻るための
一歩を踏み出した。

                      by 僕から君への10の言葉 4.泣かないで COUNT TEN.

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