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思い付いたネタのたまり場。
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「なぁ、どうすれば良いと思う?」
部活終了後、用があるからとブン太に先に帰って貰い、
残った男テニ部室。
先輩方も帰られて下校する生徒の疲れたような話声が
遠くに聞こえる部屋には俺と、テーブルを挟んだ正面に
俺に呼び止められた柳とその隣りに柳と一緒に帰宅予定の
真田が顔を揃えていた。


キミの笑顔が見たいから~1日前~


「どうすれば…とは。大方明日に迫ったブン太の誕生日プレゼントを
何にすべきか、と言ったところか?」
「さすが話が早いね。」
向かって左に座っている蓮二は俺の一言に対して素早く的確な答えを
返してくれる。さすが、立海の参謀だ。
「丸井へのプレゼントか。丸井のことだから菓子でも贈れば、
大喜びするのではないのか?」
「真田…」
「弦一郎…」
呆れた2組の目に見つめられて真田は落ち着かない様子だ。
「な、何かまずい事を言ったか?」
「ああ、大丈夫だよ。真田のアドバイスはそんな感じじゃないかと覚悟していたから。」
「弦一郎…。恋人へのプレゼントがそれでは流石にまずいだろう。
 それに普段から精市はブン太に良く菓子をあげているから、それでは普段と変わらない。」
真田は「う…うむ。」と言葉に詰まり沈黙した。どうやら、自分はこの手の
相談に向かないと悟り早々に傍観を決め込んだらしい。
正しい判断だ。

「そうなんだ。普段とは違ったものでブン太が喜ぶものをあげたいんだ。
 去年はちょうど俺は入院をしていて祝ってあげる事が満足に出来なかったし…。
 あの頃の俺はアイツに随分無理な笑顔をさせていたからね。」
「精市…」
「だから、今年は心からのブン太の笑顔が見たいんだよ。」
俺を元気付けようと無理に笑顔を作っていたあの頃のブン太を思い出して
少し苦味を混ぜた笑顔を浮かべると、普段表情の読めない柳が
顔に心配な表情を覗かせた。
「お前の気持ちは分かった。だが、やはりこれはお前自身が考えて決めた方がいいだろう。」
「…そうか。」
「ただ一つアドバイス出来るとしたら、プレゼントに自分の想いだけでなく願いや望みを込める…
というのもプレゼントを選ぶ際に有効な手段ではないかと俺は思うぞ。」
まぁ、良く考える事だな。そう言って柳は真田を促して帰っていった。

「願いを込めるか…」
夕日の差し込む部室にぽつりと一人、柳の残していった言葉を思い返していた。
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結局
立海メンバー全員に話を聞いちゃってる幸村氏が、ちょっとヘタレで健気で可愛い(笑)
仮に現物支給したとて、「元々俺のだろ?」と軽く受け止めてしまう男前ブン太に一票(笑)
2008/04/20(Sun)00:40:59 編集
ブン太にかかれば
幸村なんてヘタレさんですよ
ブン太のためならば手段を選びません(笑)
そうか!そうですよねー。そう言われて幸村が撃沈する可能性が多いですよねー現物支給はw
2008/04/20(Sun)02:07:57 編集
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