俺の思いが地面に落ちた雨粒のように散ってからからもう二週間…。
「おら!バカ也!!いい加減貸したゲーム返しやがれぃ!」
「ま、まだクリアしてないっすよ!!」
「おい、お前らいい加減にしろよ!」
俺は結構上手く通常通り元気を装ってる…。
それまでと違うのは幸村くんの傍に俺が居ない事だけ……。
そう、まだ俺は幸村くんを避け続けてる。
俺はまだ幸村くんの事を諦めきれなくて……大好きで大好きで幸村くんの事を見るだけで心が膿むように痛いから……見ないように、痛く無いように元気という鎧で武装した。
でも、どれだけ俺が避け続けても、俺が幸村くんを意識し続けてても幸村くんはいつもと変わらない。凛とした姿でコートに立つ。
―――それが何だか悔しい。
「―い!おい!丸井。ぼーっとしてっと落ちるぞ。」
「? あれ部活は?何で俺、ジャッカルと2ケツしてんの?」
「何言ってんだお前。部活なんてとっくの昔に終わったぞ。それに当然のように後ろ座ってきたのはお前だろ?」
「マジ!?」
考え事してたから全然覚えてねぇ……!
さすがにヤバすぎないか?俺。
うわぁーって心の中で叫びながら両手で頭を抱えた。……両手で……。
あれ?俺何で両手使えてるんだ?カバンは…?
「あーっ!!カバン忘れてるじゃんか!」
急に大声出すなよ!と自転車を止めたジャッカルに、
「何で気付かねーんだよジャッカル!」
と理不尽な八つ当たりをしてから「取りに行くから先帰ってろ!」と自転車から飛び降りて走り出す。
部室に向かって一直線。空には俺の心を映したような今にも泣き出しそうな雲が立ち込めていた。
〆〆〆〆〆〆〆〆
書き直したい……。
三部作でなく四部作になりました(笑)
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