太陽がギラギラしてる夏の午後、
イチゴを盗み食いに入ったとある家の庭で俺はヘマをした。
「誰かいるのかい?」
そう言って窓を開けて庭に下りてきたニンゲンと瞳が合い、
やべぇ!そう思った。
何やってるんだって怒鳴られて、酷きゃ叩かれるだろうな。
と想像して怖くなった。
近付いてくる足音に殴られるんじゃないかって怖くって…シッポが下ってブルブル震える。
伸びてくる手に殴られる!!って思ったら
その手はオレの頭を優しく撫でた。
「どうしたのこんな所で、お腹が空いたのかな?」
びっくりして恐る恐る目を上げると、そこに居たのは蒼くて真っ直ぐな瞳の
キレイなキレイな男の子だった―。
「そうだな…君可愛いし、うちの子にならない?ご飯沢山食べさせてあげるよ?」
にっこり笑って言ってくれたこの言葉が嬉しくて、
『おう』
と一声でOKした。
この日、オレは精市くんの猫になった。
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にゃんこブン太と精市少年の馴れ初め。
何故いきなり幸村が家の子にならない?って言ったかというと、
一目ぼれって訳じゃなくて
「妹が猫飼いたがってたし、俺も退院後とはいえ夏休み家に一人って
寂しいからな~」という理由があったりなかったり。
ナチュラルに「その手が俺の頭を優しく撫でた」のところを
「その手が俺の頭を優しく投げた」と打ってしまってマジびびった!
殴られるより酷い目にあわせてるよ神の子!
あやうく神の子の菜園を荒らすものは厳罰に処す!!
な内容になってしまうところでした(汗)
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